
「看護師が病院以外で働く場所はあるのか」「病院から転職したいけど、どの職場を選べばよいのか」「看護師の資格を活かして、もう少し落ち着いて働きたい」と考える方は少なくありません。
結論から言うと、病院以外で働いている看護師は約3人に1人います。厚生労働省の統計では、就業看護師1,363,142人のうち病院勤務は895,944人。残りの467,198人は、診療所、介護施設、訪問看護、企業などで働いています。
ただし「病院以外」とひとくくりにはできません。夜勤の有無、医療処置の多さ、土日勤務、年収、そして求人の出やすさは職場ごとに大きく変わりますし、産業看護師のように人気があっても全国で6,000人に満たない職場もあるので、狙いどころを外すと転職活動そのものが半年、1年と伸びていきます。
この記事では、まず実際のデータで病院以外の全体像をつかみ、そのうえで11の職場、珍しい求人、年収の変わり方、確認すべき条件までを整理します。病院を離れたい理由が「忙しさ」なのか「夜勤」なのか「患者対応の重さ」なのかで、選ぶべき転職先は変わります。
病院以外で働く看護師はどれくらいいるのか
職場を比べる前に、実際の人数を見ておきましょう。求人の出やすさは、その職場で何人が働いているかにほぼ比例します。
厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」(令和6年末現在)による、就業場所別の就業看護師数は次のとおりです。
| 就業場所 | 実人員 | 構成割合 |
|---|---|---|
| 病院 | 895,944人 | 65.7% |
| 診療所 | 194,665人 | 14.3% |
| 介護保険施設等 | 107,984人 | 7.9% |
| 訪問看護ステーション | 91,022人 | 6.7% |
| 社会福祉施設 | 28,093人 | 2.1% |
| 看護師等学校養成所又は研究機関 | 16,790人 | 1.2% |
| 市区町村 | 8,035人 | 0.6% |
| 事業所 | 5,879人 | 0.4% |
| 保健所 | 1,555人 | 0.1% |
| 都道府県 | 1,205人 | 0.1% |
| 助産所 | 220人 | 0.0% |
| その他 | 11,750人 | 0.9% |
| 総数 | 1,363,142人 | 100.0% |
出典:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」表2(2026年8月確認)
この表からは、求人を探すうえで役に立つことが3つ読み取れます。
【データから分かること】
・病院以外で働く看護師は467,198人(34.3%)=約3人に1人
・そのうち診療所・介護保険施設等・訪問看護ステーションの3つで393,671人=病院以外の約8割
・企業の健康管理室にあたる「事業所」は5,879人(0.4%)=全国でこの人数しかいない
僕のところに来る相談でいちばん多いのは、産業看護師や大学の保健室を第一希望に据えているケースです。気持ちはよく分かります。ただ、企業の健康管理室で働く看護師は全国で5,879人しかいないので、そこだけを見て求人サイトを開いても、当然ながら候補はほとんど出てきません。
逆に、診療所・介護保険施設・訪問看護は求人が動き続けている領域です。あなたが病院を離れたい理由が夜勤や急性期の忙しさであれば、この3つの中に答えがあることのほうが多いと思っています。
【看護師】病院以外の人気職場11選
ここからは、病院以外で働きたい看護師が比較しやすいように、仕事内容、向いている方、注意点を職場ごとに整理します。上の表のどこに含まれるかも添えているので、求人の出やすさとセットで見てください。
1:美容クリニック
美容クリニックは、美容皮膚科や美容外科で施術の補助や患者対応を行う職場です。自由診療のメニューが多く、インセンティブや売上目標を設けているクリニックもあります。統計上は「診療所」に含まれます。
<主な仕事内容>
カウンセリング補助、医師の施術補助、レーザー照射や点滴、術後ケア、機器の消毒・管理、予約や電話対応など。
年収を上げたい方、接遇や美容医療に関心がある方には合う可能性があります。一方で、土日祝日の勤務や営業的な提案が発生する職場もあります。給与だけで選ばず、ノルマの有無、インセンティブの計算方法、残業時間を確認しておきましょう。美容業界の求人に特化したサービスもあるので、美容外科求人ガイドの口コミと評判もあわせて見ておくと比較しやすくなります。
2:一般のクリニック
一般のクリニックは、病院以外の転職先として最も検討しやすい職場です。診療所は、入院設備がない、または19床以下の医療機関を指します。就業看護師の14.3%が働いており、病院以外では最大の受け皿です。
<主な仕事内容>
問診、診療補助、採血、点滴、バイタル測定、検査補助、ワクチン接種、患者対応、予約管理、院内清掃など。
夜勤がない職場を探す方や、診療時間が固定された環境で働きたい方に向いています。ただし、少人数の職場では受付や事務作業まで担当することがあります。院長やスタッフとの相性も働きやすさに直結するため、面接時の雰囲気を見ておきましょう。
3:保育園・幼稚園
保育園や幼稚園では、園児の体調管理やけがの応急処置、感染症対策を担当します。医療処置よりも、子ども・保護者・保育士との連携が中心になります。統計上は「社会福祉施設」に含まれ、この区分全体で28,093人です。
<主な仕事内容>
園児の健康チェック、けがや体調不良時の対応、感染症対策、保健だよりの作成、健康診断の補助、保護者への連絡など。
小児科経験がある方、子どもと関わる仕事がしたい方には合う可能性があります。求人数は多くないため、保育園看護師を狙うなら複数の転職サイトで求人を拾い、自治体や法人の採用ページも確認してください。園に看護師が1人だけという配置も珍しくないので、判断に迷ったときの相談先も聞いておきましょう。
4:訪問看護
訪問看護は、利用者の自宅や施設を訪問し、主治医の訪問看護指示書に基づいてケアを行う仕事です。訪問看護ステーションで働く看護師は91,022人で、前回調査(令和4年)から増え続けています。病院以外でも臨床経験を活かしやすい職場です。
<主な仕事内容>
健康状態の観察、服薬管理、点滴やカテーテル管理、褥瘡ケア、療養指導、家族への説明、医師やケアマネジャーへの報告など。
利用者とじっくり関わりたい方、在宅医療に関心がある方に向いています。夜勤は少ない一方でオンコールの回数や緊急訪問の有無は事業所ごとにまったく違うので、入職前に月のオンコール回数、実際の出動頻度、1日の訪問件数、オンコール手当の金額まで具体的に聞いておいてください。ここを飛ばすと「夜勤はないのに休めない」という状態になります。
5:一般企業勤務の産業看護師
産業看護師は、企業の健康管理室や医務室で働く看護師です。社員の健康管理やメンタルヘルス対策に関わるため、病棟のような処置よりも相談対応や事務作業の割合が高くなります。統計上の「事業所」にあたり、全国で5,879人。就業看護師全体の0.4%です。
<主な仕事内容>
健康診断の準備・結果フォロー、社員の健康相談、応急処置、ストレスチェック対応、産業医との連携、休職・復職支援の補助など。
土日祝日休みや企業勤務を希望する方には魅力があります。ただし上の人数が示すとおり枠そのものが非常に少ないうえ、募集要項で保健師資格や産業保健の実務経験、資料作成レベルのPCスキルを求められることもあるので、産業看護師だけに絞らず、健診センターやCRCなど「患者対応から距離を置ける職場」を並行して見ておく方が現実的です。看護師の一般企業への転職については、「看護師転職サイトおすすめランキング15選」もご覧ください。
6:介護施設
介護施設では、入居者や利用者の健康管理を担当します。特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、デイサービスなど施設の種類によって、医療処置の多さや勤務時間が変わります。統計上の「介護保険施設等」は107,984人で、病院以外では診療所に次ぐ規模です。
<主な仕事内容>
バイタルチェック、服薬管理、褥瘡や皮膚トラブルのケア、急変時の判断、医師との連携、介護職員への情報共有など。
高齢者看護に関心がある方、病院より生活に近い場で働きたい方に向いています。介護職との役割分担があいまいな施設では負担が増えやすいため、看護師の配置人数、夜間対応、介護業務の範囲を確認してください。デイサービスなら夜勤なし、特養や老健なら夜勤やオンコールありというように、同じ「介護施設」でも中身が違います。
7:治験コーディネーター(CRC)
治験コーディネーターは、CRC(Clinical Research Coordinator)とも呼ばれます。治験に参加する患者や医療機関、製薬会社側の担当者と連携し、治験が計画通りに進むよう調整する仕事です。
<主な仕事内容>
被験者への説明補助、同意取得のサポート、来院スケジュールの調整、検査データの確認、医師やモニターとの連絡、文書管理など。
夜勤を避けたい方、医療知識を活かしながら事務・調整業務に移りたい方に向いています。患者対応はありますが、病棟看護とは仕事内容が大きく変わります。年収や評価制度、担当施設への外勤がどのくらいあるかを事前に確認しましょう。企業所属のCRCは異動や担当変更もあるので、勤務地の範囲も聞いておきたいところです。
8:障害者福祉施設
障害者福祉施設では、利用者の健康管理や医療的ケアを行います。理学療法士、作業療法士、生活支援員、医師などと連携しながら、日常生活を支える仕事です。保育園と同じく「社会福祉施設」に含まれます。
<主な仕事内容>
健康状態の観察、服薬管理、医療的ケア、けがや体調不良時の対応、生活支援員への共有、家族や医療機関との連絡など。
福祉領域で長く働きたい方、利用者の生活に近い場所で支援したい方には合う可能性があります。医療的ケア児・者を受け入れる施設では求められる判断力が高くなるため、対応する医療行為の範囲と、判断に迷ったときに相談できる医師や看護師がいるかを確認してください。
9:医療機器メーカー(フィールドナース)
フィールドナースは、医療機器メーカーなどで製品説明や導入支援を行う仕事です。クリニカルスペシャリスト、クリニカルコーディネーターと呼ばれることもあります。
<主な仕事内容>
医療機器の説明、デモンストレーション、導入後のフォロー、医療従事者向けの研修、営業担当との同行、現場の声の共有など。
臨床経験を企業で活かしたい方、人前で説明する仕事が苦ではない方に向いています。病院勤務の夜勤はなくなりますが、出張や外勤、営業担当との連携が発生します。土日休みだけでなく、担当エリアの広さ、月の出張日数、残業の出方も確認しましょう。企業によっては手術室やカテーテル室の経験を条件にしていることもあります。
10:健診センター
健診センターは、健康診断や人間ドックを行う職場です。予約制で進むことが多く、急変対応よりも正確な検査補助や採血の手技が求められます。運営形態によって、統計上は病院にも診療所にも入ります。
<主な仕事内容>
問診、採血、血圧測定、身体測定、検査補助、ワクチン接種、健診結果の確認補助、受診者への案内など。
ルーティン業務が得意な方、夜勤のない職場を探す方に向いています。一方で、健診が集中する時期は1日の採血人数が大きく増えます。淡々と作業できるか、繁忙期の残業がどの程度あるか、巡回健診のバス乗務があるかを見ておきましょう。
11:大学の保健室
大学の保健室は、学生や教職員の健康相談、応急処置、健康診断の対応を行う職場です。大学によっては、英語対応やメンタルヘルス相談の一次対応を求められることもあります。
<主な仕事内容>
体調不良やけがの応急処置、健康相談、学生健診の補助、感染症対応、医療機関への受診案内、学内関係部署との連携など。
学生対応に関心がある方、日勤中心の働き方を希望する方に向いています。ただし採用枠が少なく、欠員が出たときにしか募集がかかりません。看護師資格だけで応募できる求人もありますが、保健師資格、学校保健の経験、英語力を歓迎する大学もあります。大学の採用ページに直接掲載されることも多いので、志望校がある方は定期的に見ておきましょう。
看護師資格が使える珍しい求人
「もっと違う働き方がしたい」と考えている方に向けて、求人数は少ないものの看護師資格が活きる仕事をまとめます。どれも常時募集がかかる職場ではありません。見つけたときに動けるよう、条件だけ先に把握しておいてください。
1:ツアーナース・イベントナース
修学旅行や合宿、スポーツ大会、音楽フェスなどに同行し、参加者のけがや体調不良に対応する仕事です。単発や数日単位の募集が中心で、日給制の求人が多くなります。
本業と組み合わせて経験する方が多い働き方です。単独で判断する場面があるため、応急処置や急変時の初期対応に慣れているかが前提になります。募集は春と秋の学校行事シーズンに集中するので、派遣登録型のサービスに先に登録しておくと声がかかりやすくなります。
2:医療系コールセンター
健康相談窓口、受診案内、製薬会社や医療機器メーカーの問い合わせ対応など、電話やチャットで応対する仕事です。「看護師 自宅でできる仕事」で探している方の現実的な選択肢がここになります。
業務がパソコンとヘッドセットで完結するため、在宅勤務が可能な求人もあります。ただし、研修期間だけは出社が条件というケースが多いので、募集要項の「在宅可」がいつからなのかを確認してください。臨床経験そのものより、相手の話を整理して要点を返す力が見られます。
3:刑務所・少年院などの矯正施設
刑務所や少年院で受刑者・在院者の健康管理を行う看護師は、法務省の「法務技官(看護師)」として採用される国家公務員です。給与や休暇は公務員の制度に基づきます。
募集は施設ごとに不定期で、転職サイトに出ないこともあります。狙うなら法務省の矯正職員採用ページを直接確認してください。処遇や職務内容は一般の医療機関と違うので、応募前に募集要項をよく読んでおきましょう。
4:トラベルナース(応援看護師)
人手が足りない地域や施設に、数カ月単位で赴任する働き方です。住居の用意や赴任手当がつく求人もあり、短期間で収入を上げたい方に選ばれています。
即戦力を求められるため、一定の臨床経験が前提になります。契約期間が終わるたびに次の勤務先を探すことになるので、腰を据えて1つの職場で働きたい方には向きません。契約更新の考え方と、期間終了後のサポートがあるかを先に聞いておきましょう。
目的別に見る病院以外の職場
病院以外の職場は、目的別に見ると一気に絞り込めます。年収、働き方、勤務場所のどれを優先するかで候補を変えてください。
1:年収を上げたい方
候補になるのは美容クリニック、訪問看護、フィールドナースです。この3つが高いのには理由があって、美容クリニックはインセンティブ、訪問看護はオンコール手当、フィールドナースは営業職に近い評価制度が上に乗っているから金額が伸びます。
つまり、上乗せぶんは条件とセットで手に入ります。求人票の年収例が高いときほど、その金額の内訳を先に聞いてください。基本給がいくらで、変動する部分がいくらなのか。ここを分けずに見ると、入職後に「思っていた額と違う」となります。
2:のんびり働きたい方
のんびり働きたいなら、職場名だけで判断しないでください。同じクリニックでも予約制の美容皮膚科と繁忙期の内科では忙しさがまったく違いますし、同じ介護施設でも医療依存度が高い施設とデイサービスでは1日の動き方も、求められる判断の重さも別物になります。
見るべきは名称より条件です。夜勤なし、予約制、急変対応が少ない、残業が少ない、看護師が複数名いる、教育体制がある。この組み合わせで探すと、当たり外れがぐっと減ります。
【落ち着いて働きたいときに聞くこと】
・1日の患者数・利用者数と、直近3カ月の平均残業時間
・看護師の配置人数と、急変時に判断する人は誰か
・予約制か、飛び込み対応があるか
・繁忙期がいつで、そのときの残業はどのくらいか
・前任者が辞めた理由
候補として挙がりやすいのは健診センター、大学の保健室、保育園、予約制のクリニックです。収入も落としたくないなら、美容クリニックや訪問看護も比較対象に入れてください。
3:在宅・自宅でできる仕事を探す方
自宅でできる仕事としては、医療系コールセンター、オンライン健康相談、医療系記事の監修や執筆補助があります。数は多くありませんが、実在する働き方です。
注意したいのは、フルリモートの求人が一年中出ているわけではない点です。募集が出た瞬間に応募が集まります。希望条件を登録しておき、担当者に「在宅可」「フルリモート」と具体的に伝えておくと、出たときに連絡が来ます。
また「看護師以外の仕事がしたい」と感じている方は、資格を完全に手放す前に、自分の医療知識が武器になる企業系の職種も見てください。一般事務へ移るより、産業看護師やCRC、医療機器メーカーの方が、自分のこれまでの経験を評価してもらえる可能性があります。
病院以外に転職すると年収はどう変わるのか
病院以外の職場は夜勤がない求人も多くあります。その分、夜勤手当がなくなります。ここは感覚ではなく金額で押さえておきましょう。
日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」(日本看護協会調査研究報告 No.102)によると、病院で支給されている夜勤手当は1回あたり次の金額です。
| 夜勤形態 | 平均 | 中央値 |
|---|---|---|
| 二交代制の夜勤 | 11,470円 | 11,200円 |
| 三交代制の深夜勤 | 5,211円 | 4,500円 |
| 三交代制の準夜勤 | 4,300円 | 3,800円 |
出典:日本看護協会「2025年 病院看護実態調査」表58(2026年8月確認)
二交代制で月4回の夜勤に入っている方なら、夜勤手当だけで月4万5,000円前後。年間にすると50万円台になります。夜勤をやめるというのは、この金額を手放すという意味です。
同じ調査では、勤続10年・31~32歳・非管理職の看護師の平均基本給与額が254,286円、平均税込給与総額が340,278円(2025年度実績)となっています。差額の約8万6,000円は夜勤手当や住宅手当などの積み上げなので、病院以外の求人票に書かれた基本給だけを見て「今とだいたい同じくらいだ」と判断すると、入職してから手取りで数万円ぶんの差に気づくことになります。
【求人票で分けて見るところ】
・基本給(毎月必ず入る金額)
・資格手当・住宅手当など固定の手当
・オンコール手当(1回あたりいくら/月の回数)
・インセンティブ(何を達成すると、いくら乗るのか)
・賞与の実績(規定上の月数ではなく、直近の支給実績)
・固定残業代(何時間ぶん含まれているのか)
僕は、年収を落としたくない方ほど求人票の「年収例」より内訳で比べた方がいいと思っています。年収600万円と書かれた美容クリニックの求人でも、そのうち150万円がインセンティブなら、金額は実力と店舗の状況で動きます。上がる可能性がある求人と、確実に毎月入る求人。この2つは別物として見てください。
病院以外の転職におすすめの看護師転職サイト
病院以外の求人を探すなら、看護師専門の転職サイトを複数使うのがおすすめです。病院求人が多いサイトだけでなく、クリニック、訪問看護、介護施設、企業求人まで扱うサービスを組み合わせてください。
「転職サイトは使わない方がいい」という声を見かけることもあります。気になる方は看護師転職サイトは使わない方がいい?で、何が言われているのかを先に確認しておきましょう。
1:レバウェル看護

口コミ:レバウェル看護 評判を確認
おすすめ度:★★★★・
公開求人数:139,713(2026年8月10日現在)
求人数増減:+1,084(先週比↑up)
【公式サイト】https://kango-oshigoto.jp/
『レバウェル看護』は、病院、クリニック、介護施設、訪問看護ステーションなどの求人を扱う看護師専門の転職サイトです。
病院以外を探すときにいちばん困るのは、求人票から職場の実態が読めないことです。残業、教育体制、看護師の配置人数、前任者が辞めた理由。この4つを担当者に聞けるかどうかで、入職後の納得感がかなり変わります。
美容クリニックや介護施設、訪問看護など、病院以外の候補を広く見たい方は登録しておきましょう。求人数や取り扱い求人は時期で変わるため、最新情報は公式サイトで確認してください。
出典:公式サイト
2:ナース専科 転職

口コミ:ナース専科 転職 評判を確認
おすすめ度:★★★★・
【公式サイト】https://www.nursejinzaibank.com/
『ナース専科 転職』は、看護師向けの転職支援サービスです。看護業界に詳しいキャリアパートナーが、求人紹介や書類添削、面接対策をサポートします。
地域ごとの求人を比較したい方、地方で病院以外の求人を探したい方は、候補に入れておきたいサービスです。クリニックや介護施設、訪問看護は地域差が大きく出ます。希望勤務地に詳しい担当者へ相談してください。
登録後は、「病院以外なら何でもよい」ではなく、夜勤なし、オンコール少なめ、土日休み、医療処置少なめなど、譲れない条件を先に伝えると求人を絞り込みやすくなります。
出典:公式サイト
3:マイナビ看護師

口コミ:マイナビ看護師 評判を確認
おすすめ度:★★★★・
公開求人数:118,442(2026年8月10日現在)
求人数増減:+143(先週比↑up)
【公式サイト】https://kango.mynavi.jp/
『マイナビ看護師』は、大手人材会社の株式会社マイナビが運営する看護師向け転職サイトです。
病院だけでなく、一般企業、美容クリニック、訪問看護、介護施設、トラベルナースなど幅広い求人を探せます。病院以外の選択肢をまだ絞り切れていない方は、職場の種類を並べて相談できます。
初めて転職する方は、履歴書や職務経歴書、面接対策まで担当者に確認しましょう。一般企業や美容クリニックは、病院とは見られるポイントが変わります。志望動機の作り方も事前に相談しておくと通過率が変わります。
※マイナビのプロモーションを含みます
出典:公式サイト
4:看護roo!

口コミ:看護roo! 評判を確認
おすすめ度:★★★★・
公開求人数:約24万件(2026年8月10日現在)
【公式サイト】https://www.kango-roo.com/career/
『看護roo!』は、株式会社クイックが運営する看護師向け転職サイトです。求人検索だけでなく、転職相談や応募書類の作成支援も利用できます。
求人数が多く、病院、クリニック、介護施設、訪問看護などを比較したい方に向いています。病院以外に絞る場合は、施設形態だけでなく、日勤のみ、残業少なめ、オンコールなしなどの条件も組み合わせて確認してください。
転職するか迷っている段階でも相談できます。いきなり応募するのではなく、病院以外へ移った場合の年収、働き方、選考の進み方を聞いてから判断しましょう。
出典:公式サイト
なお、登録後の電話連絡が負担だと感じる方もいます。連絡手段を選べるサービスもあるので、電話なしで利用できる看護師転職サイトもあわせて見ておいてください。
【病院以外】看護師転職サイトを利用する流れ
ここからは、病院以外の職場へ転職する際の進め方を説明します。病院求人より数が限られる職場もあるため、条件整理と情報収集を先に行いましょう。

転職サイトを利用する流れは大きく5つです。
【転職サイトの登録の流れ】
1. 自己分析をする
2. 転職サイトに登録する
3. 応募書類を作成する
4. 求人に応募する
5. 面接・内定
1:自己分析をする
求人を見る前に、病院以外へ移りたい理由を書き出してください。夜勤をなくしたい、急性期の忙しさから離れたい、年収を上げたい、土日休みにしたい。理由によって合う職場は変わります。
そのうえで、次の5つを先に決めておくと求人選びがぶれません。
【先に決めたい条件】
・夜勤をなくしたいのか、オンコールも避けたいのか
・医療処置を続けたいのか、事務や相談業務に寄せたいのか
・年収を上げたいのか、土日休みや残業の少なさを優先したいのか
・1人配置でも働ける経験があるのか、複数名体制の職場がよいのか
・患者対応、利用者対応、社員対応のうち、どの関わり方が合うのか
僕は、病院以外の転職では「楽そうか」よりも、勤務形態と責任範囲を先に見ることをおすすめしています。夜勤がなくても、オンコール、土日勤務、営業要素、1人配置がある職場はあります。求人票だけで判断せず、面談や職場見学で確認してください。
希望条件は、譲れない条件と調整できる条件に分けておきましょう。夜勤なしは譲れないが土曜勤務は相談できる、年収は下げたくないが通勤時間は延びてもよい。この形にしておくと、担当者もぐっと絞り込みやすくなります。
2:転職サイトに登録する
自己分析が終わったら、看護師転職サイトに登録します。病院以外の求人はサイトごとに扱いが違うため、1社だけで決めず、2~3社で比較するのがおすすめです。
登録後は、希望職種を広めに伝えつつ、避けたい条件を明確にしてください。「夜勤なし」だけでは、オンコールありの訪問看護や土日出勤の美容クリニックも候補に入ります。勤務時間、休日、オンコール、残業、1人配置の有無まで伝えましょう。
3:応募書類を作成する
応募書類では、病院での経験をそのまま並べるだけでなく、応募先で活かせる経験に変換して書きましょう。美容クリニックなら接遇や説明力、訪問看護なら利用者・家族への対応、企業なら健康相談や記録管理の経験が伝わるようにします。
無料で利用できる職務経歴書のテンプレートもあります。リクルートエージェントの「職務経歴書エディター」や「職務経歴書フォーマット」も参考にしてください。
4:求人に応募する
気になる求人が見つかったら、応募前に勤務条件を確認してください。病院以外では、仕事内容が求人票だけでは見えにくい職場もあります。
応募先を1つに絞りすぎると、比較材料が少なくなります。面接や見学で、看護師の人数、教育体制、残業、休日、急変時の対応、給与の内訳を確認し、条件が合うか判断しましょう。
5:面接・内定
面接では、退職理由を「病院がつらい」だけで終わらせず、次の職場でどう働きたいかまで伝えてください。病院以外の職場は、臨床スキルだけでなく、利用者対応、説明力、事務処理、他職種との連携も見られます。
内定後は、給与、手当、休日、オンコール、残業、試用期間、配属先を確認してください。条件通知書の内容に不明点があれば、入職前に担当者や応募先へ確認しておきましょう。
看護師が病院以外に転職するときの注意点
病院以外の職場は魅力がありますが、病院と同じ感覚で選ぶと合わないことがあります。特に次の4点は先に押さえてください。
1:病院以外の求人数は病院より少ない
冒頭の表のとおり、就業看護師の65.7%は病院で働いています。看護師の求人は病院が中心になりやすく、産業看護師(事業所5,879人)や大学の保健室、企業求人などは募集枠が限られます。
病院以外を希望する方は、希望職種を1つに絞りすぎないでください。クリニック、訪問看護、介護施設、健診センターのように条件が近い求人も並行して見ておくと、募集が閉じたときに手が止まらずに済みますし、比較対象があるぶん条件交渉もしやすくなります。「夜勤をなくす」が目的なら、この4つの中で十分に足ります。
2:夜勤なしの職場は年収が下がることがある
夜勤手当は二交代制で1回あたり平均11,470円です。月4回入っていた方が夜勤をやめれば、それだけで年間50万円台の差になります。
年収を落としたくない方は、基本給、資格手当、オンコール手当、インセンティブ、賞与、残業代を分けて確認してください。美容クリニックや訪問看護には年収を上げられる求人もありますが、土日勤務やオンコールとセットです。金額の作り方は「病院以外に転職すると年収はどう変わるのか」で詳しく整理しています。
3:新卒や経験が浅い看護師は病院経験を積む選択もある
新卒や臨床経験が浅い方は、最初から病院以外に絞りすぎない方がよい場合があります。病院以外の職場では、少人数体制や1人配置で判断を求められる場面があるためです。
病院以外を目指す場合でも、まずは病棟や外来で基本的な看護技術、急変時の対応、記録、報告を身につけてから転職した方が、選べる求人は広がります。すでに経験がある方は、応募先で求められる処置や判断の範囲を確認してください。
4:求人票だけでは分からない条件がある
「病院以外なら楽そう」という理由だけで転職先を選ぶのは避けましょう。働き方が合えば長く続けられますが、条件確認が甘いと、病院とは別の負担を抱えることになります。
【応募前に潰しておきたい点】
・仕事内容に「その他業務」だけが多く、看護師の役割が分かりにくい
・オンコール回数や緊急出動の実績を教えてもらえない
・看護師が常に1人配置で、相談先や教育体制が見えない
・固定残業代やインセンティブの条件が分かりにくい
・面接時に見学できず、職場の雰囲気を確認できない
求人票で分からない点は、担当者に確認してもらってください。特に訪問看護、介護施設、保育園、大学の保健室は、看護師の配置人数と緊急時の判断範囲が働きやすさに直結します。
【病院以外】看護師の転職でよくある質問
新卒でも病院以外に就職できますか?
応募できる求人はあります。ただし病院以外は少人数体制のところが多く、目の前の状態がおかしいと気づいて動くところまで1人で求められる場面が出てくるので、基本的な看護技術と急変時の対応を身につけてからの方が、結果的に選べる求人は広がります。まずは1~3年の臨床経験を積む選択も検討してください。
病院以外で高給を狙える職場はどこですか?
美容クリニック、訪問看護、医療機器メーカーのフィールドナースが候補です。ただし上乗せ部分はインセンティブ、オンコール手当、評価制度から出ているので、求人票の年収例だけを見て決めず、固定でいくら入るのかを内訳で確認してください。
のんびり働ける職場はありますか?
健診センター、大学の保健室、保育園、予約制のクリニックが挙がりやすい職場です。ただし職場名では決まりません。同じ健診センターでも、企業健診が集中して採血が続く時期があるところと、人間ドック中心で予約枠が固定されているところでは負担がまるで違うので、1日の対応件数、残業時間、看護師の配置人数、急変対応の頻度を聞いたうえで判断してください。
病院以外で看護師がいちばん多い勤務先はどこですか?
診療所です。194,665人が働いており、就業看護師全体の14.3%を占めます。次いで介護保険施設等が107,984人、訪問看護ステーションが91,022人。この3つで病院以外の約8割を占めるため、求人も見つけやすい領域です。
自宅でできる看護師の仕事はありますか?
医療系コールセンター、オンライン健康相談、医療系記事の監修・執筆補助があります。求人数は多くなく、研修期間だけ出社という条件も一般的です。希望条件に「在宅可」を登録しておき、募集が出たときに動ける状態にしておきましょう。
【病院以外】看護師転職まとめ
看護師が病院以外で働く選択肢は、美容クリニック、一般クリニック、保育園、訪問看護、産業看護師、介護施設、CRC、障害者福祉施設、フィールドナース、健診センター、大学の保健室の11か所。加えて、ツアーナース、医療系コールセンター、矯正施設、トラベルナースといった珍しい求人もあります。
僕は、病院以外へ転職するなら、まず「夜勤をなくしたい」「年収を上げたい」「医療処置を減らしたい」「企業で働きたい」など目的を1つ決めることをおすすめしています。目的が決まると、見るべき求人と避けるべき求人がはっきりします。
そして、データが示すとおり求人数には大きな偏りがあります。診療所・介護施設・訪問看護は動きが多く、企業の健康管理室は全国で5,879人ぶんの枠しかありません。狙いを1つに絞るほど時間はかかります。近い条件の職場も並べて見てください。
最後にもう一度。病院以外の求人は、求人票だけでは勤務実態が読めません。看護師転職サイトを複数使い、残業、オンコール、配置人数、給与の内訳まで確認したうえで決めましょう。
執筆者・監修者のmotoについて
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起業家・著述家(Wikipedia)。実名は戸塚俊介。広告・人材・IT業界など8社へ転職。副業でmoto株式会社を起業し、上場企業へM&A。現在はHIRED株式会社(有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-313037)代表取締役。著書:『転職と副業のかけ算』(扶桑社)、『WORK』(日経BP)

